今までの常識を捨ててみる

東京の都心部というような店舗デザインでは、そもそも土地の値段が高く、地方のように、広い土地に理想の店舗を建てるといったことはそう簡単にはできないと言えるでしょう。そのため、どうしても条件が厳しく、限られた敷地の中でどう工夫して空間をデザインして行くかということが、店舗デザインにも求められるのではないでしょうか。特に、建物が隣接している地域の場合、自然光での照明効果は得られにくいため、照明をどのように取り入れるかという点は設計者にとって重要な課題と言えるでしょう。また、自然光が取り入れられる場合であったとしても、太陽の高さや日射時間が変わる春夏秋冬において、心地よく光を入れる設計にこだわり、窓と空間デザインの関係を明確に計算しておくことは重要と言えるでしょう。また、窓というアイテムは、光を取り入れるだけでなく、景色を眺めるという点でも大切なアピールポイントとなるでしょう。限られた敷地の中で、最大限の心地よさを感じられるような空間設計という考え方は、近年の土地開発の中では重要なポイントであると言えるのではないでしょうか。つまり、今までの常識にとらわれて細々と部屋を仕切るより、全体を大きな一つの空間として捉え、縦と横に広がりのある空間となることを意識してプランニングしていくというのも大切なのではないでしょうか。吹き抜けや高い天井というのも、重要な要素であるため、自身の持っているコンセプトをどうしたら叶えられるか、という点にスポットを当て、建築や店舗の常識というものから外れて空間を捉えて行くというのも、魅力的で個性溢れる店舗デザインへと繋がって行くのではないでしょうか。

コンサルタントの導入

近年良く耳にする「コンサルタント」という言葉ですが、その言葉からどのようなものを思い浮かべるのでしょうか。「転職コンサルタント」「経営コンサルタント」などは、頻繁に耳にするのですが、中には「飲食店の開業時に利用できるコンサルタント」というのもあるのをご存知でしょうか。飲食店というのは、開業率も多ければ、廃業率が高い業界であるとも言えるでしょう。特に都市部では、移り変わりが激しく、数カ月単位で入れ替わりが起こっていても珍しくはないと言えるでしょう。このように、飲食店が長く経営していくためには、一見さんだけではなく、自店舗を目指してきてくれる常連さんを確保することが重要と言えるでしょう。このことから、店舗デザインの過程の中で、魅力的なコンセプトを持っておくということは、常連さんを作るための第一歩とも言えるのではないでしょうか。しかし、実際に開業するとなると、資金繰りや様々な届け出に加え、マーケティングや店舗の契約、工事業者への以来、人材の確保や育成といったように、しなければならないことが山積みになり、なかなかコンセプトを練るといった時間が取れないことがほとんどでしょう。その手助けとなってくれるのが、コンサルタントと言えるでしょう。コンサルティングしてもらうことで、希望を実現させた上で成功するお店というビジネスモデルを提案してくれたりと、大きなサポートを受けることができます。人材育成、メニューやマニュアル作成、物件選びなどについても総合的に相談でき、初めての開業で不安があるという方でも、安心して開業準備を進めることができるのではないでしょうか。全てを背負うのも良いですが、倒れる前に手を借りるのも成功への道と言えるでしょう。

 

 

細部の設備も忘れずに

店舗デザインを考える際、内装についてイメージを膨らませる人がほとんどであると言えるでしょう。それは決して間違ってないですし、当然とも言えるでしょう。しかし、その時に考えた内装の中に、誘導灯や消化器といった非常用の設備が設置場所を考えているという人はあまりいないのではないでしょうか。しかし、実際に運営を行なっている多くの店舗は、こういった非常用設備は必ず設置されているのではないでしょうか。店舗における火災など非常事態のきっかけのほとんどは、些細なミスや、気の緩みといったものと言えるでしょう。こういった非常事態は、自店舗だけではなく、近隣の店舗や民家などにも大きく燃え広がるという可能性も考えられるでしょう。また、季節や天候などによって、大きな被害につながってしまうこともあるでしょう。そこで、このような被害の拡大を防ぐための設備を整えておくことは必須であると言えるでしょう。誘導灯は、原則的には、どんな形態の店舗であっても設置したほうが良いとされているようです。ただし、非常口がわかりやすく、距離の規定に満たない場合は設置しなくて良いことになっているようです。これらは法的に定められているため、確認したいという場合は、建物の図面を持って消防署に相談に行くと良いでしょう。また、消化器の設置の規定も決められているようですが、業種や店舗の形態によっては、規定面積にかかわらず設置が義務づけられている場合もあるようです。さらに、設置本数についても規定があるため、設置義務の有無がわからないという場合にも、消防署に相談しておくと良いでしょう。また、設置義務がないという場合でも、消化器を備えられないということではないため、いざというときのため、設置を検討しておくのも良いのではないでしょうか。

店舗のコンセプトを伝える

店舗デザインの設計業者に直接依頼する場合にも、また、マッチングサービスを介して依頼する場合にも、重要なポイントとなるのは、あらかじめ物件の状態をデザイナーに伝えておくことと言えるでしょう。これをしていないと、例えば居抜き物件での開業の際、そのことを告げずにコンペを行い、デザインの決定の後、着工した途端に厨房機器の老朽化や給水などの設備劣化が発覚したという事例もあると言われているようです。こういった事例では、修繕工事のための費用も、また工事期間も予想外の出費となり、最悪の場合、開店できなくなってしまうといった事も考えられるでしょう。店舗デザインを請け負うデザイナーにとっては、その物件に関する情報は多ければ多いほど充実してデザインできるということに繋がると考えておくと良いのではないでしょうか。運営側的には役に立たないかもしれないと思う情報でも、デザイナーにとっては重要な情報かもしれないため、新しい情報や、気付いた点、また、コンセプトなどの方向性の変化があるという場合には、できるだけすぐにデザイナーに連絡し、情報を共有するように心がけておくと良いでしょう。こういった細かいコンタクトが、納得の店舗デザインへと導くポイントになると言えるでしょう。また、デザイン設計を依頼する前には、必ず自身の運営する店舗のコンセプトをわかりやすくまとめ、伝え、しっかり理解してもらった上で着手してもらうという努力も必要でしょう。お互いに納得して進めていけることが、店舗の成功へと繋がるのではないでしょうか。また、コンセプト自体も、時にはデザイナーとの相談を経て変化してくるものでもあるため、できるだけブレないものではありたいものの、頑固に押し通すといったものでもないということを理解しておくと良いのではないでしょうか。

業者の背景を調べる

複数の業者の中から、相見積を行なった上で比較検討し、施工を依頼したい業者を選んだら、次に、その業者がこれまでに行った店舗デザイン工事についての履歴を出してもらうと良いでしょう。
過去の実績を見ることで、得意とするデザインや特徴が解り、また、人気店などの施工をしていたり、施工件数が多いという業者は、その実績が安心感につながると言えます。

できれば施工に関する手間を減らしたいというケースや、工事費用を抑えたいといったケースは、デザインと施工を一括して行えるという設計事務所を探すと良いのではないでしょうか。
こういった便利な業者は、特定の店舗に関しては施工件数も多いとされているため、そのジャンルの店であれば、比較的話が早いというメリットもあるのではないでしょうか。
しかし、業務を幅広く展開しているために、専門知識がそれほど深くないといったデメリットも考慮した上で検討すると良いでしょう。

現代では、業務的なメールや電話だけで情報交換も完了してしまえる時代ですが、大切な店舗を任せるというときには、担当者や実際に作業を行うデザイナー、建築士などと直接会うことがオススメでしょう。
顔と顔を合わせるだけで、自分と合っているかどうかという「感じ」を見る事が出来るでしょう。
どんな風に人の話を聞く人なのか、専門知識をどのように説明してくれるのか、予算に沿った新しいプランを提案してくれるかなど、自分の要求を満たしてくれる業者であるかどうかは自分にしか解らないと言えるでしょう。

後々のトラブルなどを避けるためにも、信頼関係を築いていくためにも、きちんと業者さんとお会いしてから選ぶように心がけると良いのではないでしょうか。

施工会社を選ぶ

店舗デザインに続いて、施工まですべてをひとりで行うと言った経営者も全くいないと言っては嘘になるでしょう。
実際に経営者が全てを行なってオープンするという店舗も中にはあるようです。
しかし、デザインや施工といった専門的な仕事については、一般的にはプロである業者に依頼するのがベストと言えるのではないでしょうか。

新しく店舗を始める時などには、親しい周りの人たちから「いい業者を知っている」とか「安くしてくれる」とか甘い言葉を囁かれる事も多いようです。
実際に信頼のおける業者を紹介してくれるならば問題はありませんが、言われるままによく知らないと言える相手に依頼してしまうというのは、注意するべきであると言えるでしょう。
一口に「デザイン業者」や「内装業者」と呼んでいても、事務所によって個性や特徴やセンスは大きく異なると言えるのではないでしょうか。
知人にとって「素晴らしい」レベルの業者が、自分にとっても「素晴らしい」わけではないということを知っておくと良いでしょう。

また、紹介ではなく、自分で探してきた業者であったとしても、運命の出会い的に即決してしまうというのは注意が必要です。

経営者にとって、内装工事というのは専門外のことと言え、ひとつの業者だけを見て、判断するというのは困難と言えるでしょう。
出来るだけ多くの業者の情報を集め、慎重に比較検討していく事が重要と言えるのではないでしょうか。

業者の比較を行う時に便利なのが、相見積です。
相見積は、珍しいことではなく、失礼な事でもないので、どんどん行なっていくと良いでしょう。
ただし「工事金額」の安さだけで選んでしまうと、後々ボロが出てくる可能性もあるため、しっかりと慎重に確認して選ぶ事が重要でしょう。

その事務所が得意とする価格帯に着目する

店舗デザインを依頼する事務所選びの際、その事務所がどういった価格帯を得意としているかという点もポイントと言えるのではないでしょうか。

例えば同じ飲食店の場合、チェーン店の店舗内装と高級店の店舗内装では、デザインは大きく異なる事が予想されるでしょう。
このように、同じ「飲食店」という括りであっても、予算の違いから、使用する素材、その見せ方といった面でも特徴がでてくると言えるでしょう。
安い素材を高級感溢れるように見せるようにするのが得意なデザイナーと、高級な素材の見せ方をいやらしくなくオシャレに見せるのが得意なデザイナーというように、依頼するデザイナーを選ぶには、予算によって異なると言えるでしょう。
店舗の業種や業態だけではなく、どのような価格帯の店舗デザインを多く実施しているのかといった情報を集めるというのも重要なのではないでしょうか。

候補に挙がっているデザイン設計事務所の特徴というのが、経営者の要望を満たす事ができるかという点は重要なポイントと言えるでしょう。
コンセプトやイメージが定まらず、専門知識のある人と話しながら進めたいといった場合などに、経営者の提示する情報を読み、積極的に提案してくれるといったデザイナーを選ぶということは重要ではないでしょうか。

また、いくつも出店を担当しているといった店舗開発担当者の場合であれば、より多くの意見やマーケット情報を交わしながら店舗デザインを考えていけるデザイン事務所を選ぶ事が望ましいと言えるでしょう。
最終的には自身で選ぶことになるので、担当者の人柄といった詳細な部分も加味し、納得して依頼できるデザイン事務所を選べると良いのではないでしょうか。

居抜き物件のメリット、デメリット

居抜き物件とは、前のお店の内装や設備のままの物件を指しており、お店の備品などを残した物件のことです。
この物件は、最初から設備が整っているため、うまく利用すれば内装工事を行う必要がないという大きなメリットがあると言えるでしょう。
しかし、設備がまだ新しい店舗などの場合には、賃料とは別に設備の買い取りのための費用が必要となる場合もあるので、事前にしっかりと確認しておくことをお勧めいたします。

居抜き物件は、飲食店や美容院、小売店などといった場合でも出る事があり、この場合も、シャンプー台やショーケースなどの独自設備が整った状態で次の入居者が探されるようです。
居抜き物件を利用することで、設備費用、業務用のキッチンや冷蔵庫、ショーケース、カウンターなどの什器費用などを抑えることができるでしょう。

また、設備や内装を整える時間も短縮できる他、足りないものを買い足す程度の準備だけですぐにオープンが可能という状態になると言えるでしょう。
前の店に常連さんがいた場合にも、取り込める可能性もあり、スタートから入店を確保できるかもしれないという安心感もあるでしょう。

しかし、居抜き物件でも、使い方を間違えばデメリットとなる事もあるようです。
飲食店の居抜き物件だからといって、必ずしも自分の希望通りの設備が揃っているとは限らないというのが実際ではないでしょうか。
前の店が潰れている場合、その店舗がなぜ潰れてしまったのかを知っておくというのも大切でしょう。
顧客が少ない地域などという場合も考えられるからです。

居抜き物件の設備は、あくまでも中古品であり、問題なく動作するかどうかというのも事前に確かめておくと良いでしょう。